ⅰ) ブレートヒェン (Pumpernickel)(Brötchen)
切込みブレートヒェン(Schnittbrötchen)[写真の上中央]
焼く前にナイフで切り込みを入れるため上に溝ができている。ブレートヒェンの基本。
カイザーゼンメル(Kaisersemmel)[写真の右]
平らに延ばした生地の上下左右の端を中心に向けて折り曲げ、王冠のように成形して焼いたもの。技術を要するため現在では機械を使うか、型押しで似たような形を作る。
シュテルンゼンメル(Sternsemmel)
焼く前にナイフで上部に十字形の切り込みを入れたもの。焼き上がると星(Stern)の形の溝ができる。
キュンメルブレートヒェン(Kümmelbrötchen)
キュンメル(キャラウェー)の実を上に散りばめたもの。
モーンブレートヒェン(Mohnbrötchen)[上の写真の左]
ケシの実(Mohn)を上に散りばめたもの。
ロッゲンブレートヒェン(Roggenbrötchen)[右の写真]
ライ麦粉を30-40%加えて焼く。
ミルヒブレートヒェン(Milchbrötchen)
文字通り牛乳(Milch)とマーガリンを入れて焼き上げ、オーブンから出してすぐに砂糖入りの牛乳を塗ったもの。バイエルンではアイヴェッケルル(Eiweckerl)と言う。
ⅱ)ドッペルヴェック(Doppelweck)
パールヴェック(Paarweck 双子パン)、リュッケンヴェック（Rückenweck 背中合わせパン）などとも言い、二つの生地玉を触れあわせて焼くため、焼き上げると二つのパンが結合した形になる。
ⅲ)クニュッペル(Knüppel)
ドッペルヴェックに似ているが、作り方は平らにした生地の左右を中心に向けて巻き込み、さらに全体を長方形に成形して焼く。中央部に縦に深い溝ができている。
ⅳ)ルントシュテュッケ(Rundstücke)
切れ目などのない文字通り丸い(rund)小型のパン。いくつかの生地玉を触れ合わせて焼くこともある。
ⅴ)ザルツシュタンゲ(Salzstange)とヘルンヒェン(Hörnchen)
前者は生地を靴底型に平らにして巻き込んで塩(Salz)ないしウイキョウを振って焼き、後者[写真右]は巻き込んだものを馬蹄形に曲げて焼いたもので、小さな角(Hörnchen)に似ている。
ⅵ)ブレーツェル(Brezel)
ひも状の生地を作り、結び合わすなどして独特の形に成形したもの。最も有名なのはラウゲンブレーツェル(Laugenbrezel)で、これは型くずれを防ぐために、成形した後でアルカリ液(Lauge)に浸けて固化させる。
2006.12.07 更新