Parlophone Records 2 続いて「シルバー&ブラック・パーロフォン」をご紹介します。 長らくビートルズの代名詞として親しまれた「イエロー&ブラック・パーロフォン」に代わり、69年から採用された「シルバー&ブラック」は、その後70年代に入って新たにリリースされた各種編集アルバムや、英オリジナル・アルバムのリ・イシューに使用されました。 デザイン上の大きな特徴としては、EMIのロゴを四角い枠の中に入れて表記している点。これは製造時期・場所によりマークが上部に1つ表示されているもの(1BOX)と上下に2つ(2BOX)あるものに分かれます。 また、リム周辺のシルバーのリングの有無によっても種類が分かれます。 |
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Silver & Black Parlophone Label |
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THE BEATLES IN ITALY (ITALY PMCQ 31506) EMIマークの入った枠が底部にひとつだけある「1 EMI BOX」シルバー・パーロフォン。 こちらは60年代にプレスされたイタリア独自編集盤BEATLES IN ITALYのオリジナル、裏ジャケットが4人の写真ではなく、シングルジャケットの後期盤です。 リム・コピーは当然イタリア語、裏ジャケットも曲名は英語ですが盤面表記は"Parte prima"、"Parte Seconda"とイタリア語です。(レーベル上はa)、b)とだけ表記されています) 私が所有しているこのIN ITALYはレーベルにミス・クレジットがあって、Side-2、2曲目の"SLOW DOWN"と3曲目"I CALL YOUR NAME"の順番が入れ替わってしまっています。 |
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Sgt. PEPPERS' LONELY HEARTS CLUB BAND (STEREO PCS 7027) EMIマークの入った枠を上下に2つ配置した"2 EMI BOX"で、74年以降にプレスされたものです。 レーベルの円周に沿ってシルバーのリングがあり、PARLOPHPNEのロゴ・マークもシルバーの四角い枠に収められて中央スピンドル・ホール上部に配置されています。 私の所有しているものは、リム・コピーが "THE GRAMOPHONE〜"で始まる前期タイプ。 下の"EMIボックス"の下にMADE IN GT BRITAINの生産地表記が入っているタイプです。 |
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PLEASE PLEASE ME (STEREO PCS 3042) 1stアルバムPLEASE PLEASE MEのシルバー・パーロフォン・レーベル。 リム・コピーの文言が"EMI RECORDS LTD・ ALL RIGHTS OF THE MANUFACTURER AND OF THE 〜"に変わった後期タイプです。 このリム・コピーは、イエロー・パーロフォンでは文字の上側をスピンドル・ホール側に向けてレーベルの下側に位置していたのが、シルバー・パーロフォンでは文字の上側をレコードのエッジの方向に向けてレーベル上側に配置されています。 MADE IN GT BRITAINの製造場所表記はありません。 |
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20 GREATEST HITS (STEREO PCTC 260) 82年10月にリリースされたベスト・アルバム20 GREATEST HITSのU.K.オリジナル・シルバー・パーロフォン。 ビートルズのレパートリーから(たった)20曲を選んで1枚に収めるという企画自体にいささかムリのあった、今ひとつ評価の高くないアルバムです。 レーベル・デザインは基本的に上の2つを踏襲したものですが、載っている内容にはかなりの違いがあります。 リム・コピーが"ALL RIGHTS OF THE PRODUCER 〜"なのは良いとして、レーベル左側に"「マルP」Original sound recordings made by EMI Records Ltd."という長い文言が入り、さらにレーベル右側には"This Compilation 「マルP」1982 by EMI Records Ltd."を入れ、必要以上にEMIを強調。 さらに底部の版権表記、作曲者表記もわざわざ"All"をつけて強調しています。 とにかく文字数が異様に多いレーベルです。 |
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PLEASE PLEASE ME (MONO PMC 1202) REVOLVER (STEREO PCS 7009) MAGICAL MYSTERY TOUR (STEREO PCTC 255) 80年代のメタル・マスターを皮切りにビートルズのアナログ・リイシューが続きました。 これはその際に使用されたレーベルです。 質感がザラッとしたものになり、色味もかなり薄いグレーに変わり、「シルバー&ブラック」というよりも「シルバー&グレイ」の方が合っていそうです。 大きな特徴としては、リムに沿って全体を囲んでいたシルバーリングがなくなり、リム・コピーは"ALL RIGHTS OF THE PRODUCER 〜"の書き出しではじまる点が挙げられます。 また、フォントが全体に丸みを帯びたものに代わっています。 盤面表記の数字が左右両側に配置されている点は従前のものと共通ですが、非常に小さなものになっています。 MADE IN GT BRITAINの表記はありません。 これもプレス時期によるものか微妙な差異があり、MAGICAL MYSTERY TOURのみ"Produced by George Martin"のクレジットがあります。 |
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MAGICAL MYSTERY TOUR (MONO MMT-A1, STEREO SMMT-A1) EP盤2枚組で発売されたMAGICAL MYSTERY TOURU.K.オリジナル盤。 私の所有しているもののうち、モノラル盤はソリッド・センターホール、ステレオ盤はプッシュアウト・センターホール(切り抜くとドーナツ盤になるタイプ)です。 U.K.オリジナル・シングルに使用されていた、回転数を示す45 R.P.M.が右上に大きく配置され、"NORTHERN SONGS"のクレジットは左に位置しています。 モノラル盤には"SOLD IN U.K.〜"のセントラルリマークがありますが、プッシュアウト・センターホール式を採ったステレオ盤にはありません。リム・コピーは"GRAMOPHONE 〜"です。 MADE IN GT BRITAINの製造場所表記は大きめの文字で底辺部に配置。 ジョージ・マーティンのクレジットは"Produced by"ではなく"Producer :"となっています。 |
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