2. Magdeburg (2003.5記)    


グリーンで示されている箇所にはそれぞれ写真が添えてあるか、リンクを張ってあります。その部分をクリックすれば、それらが取り出されます。
   Quedlinburg の帰りに Sachsen-Anhalt の州都 Magdeburg に数時間立ち寄ったので、今回はその簡単な印象のみを記し、詳細は後の機会に譲りたい。
   〈マグデブルクの半球〉でしか知らなかったこの町は、Elbe 川の右岸の平地に横たわる豊かな大都市(人口27万)である。中世以来、東西と南北の交易の要所として栄えたこの旧ハンザ都市は、19世紀半ば以後は重工業都市として発展した。その面影は現在でも顕著で、新しい建造物からも、かつての繁栄ぶりが伺われる。残念ながら、工業都市であったこともあり、町は第2次世界大戦でほとんど破壊尽くされたため、ほとんどの古い建物が戦後の修復によるものである。多くのものは東ベルリンと同様、単調で無味乾燥な建物に変わっているが、旧市街の南のはずれにある Hegelstraße のみは例外で、ここには現在 Gründerzeit の重厚な建物群が見事な形で再建されている。
   町のどこからも見えるのが Otto 大帝が建築の礎を築いた Dom で、2つの塔を持つこの巨大な聖堂は、町の他のすべてのものを圧している。もっとも Otto 大帝以来のロマネスクの聖堂は1207年の火事で焼失し、現在のものは砂岩でできた、長さが100メートルあるゴシック様式の建物になっている。Otto 大帝の石棺は Chor の中央に置かれており、その Chor を支えている古い石柱は、Otto 大帝が Ravenna から持ち帰ったものという。